日本には「在外投票制度」があり、在外選挙人証があれば、海外赴任者も海外にいながら国政選挙や国民投票に投票することができます。これを「在外選挙」といいます。
在外選挙の投票に必要な在外選挙人証の交付を受けるには、在外選挙人名簿の登録申請を行なう必要があります。
【登録資格】
1)満18歳以上の日本国民であること
2)海外に3カ月以上継続居住していること
※住所を選挙管轄している在外公館の管轄区域内に引き続き3カ月以上居住していること。ただし、3カ月未満の時期でも申請は可能
3)在外選挙人名簿に未登録であること
※日本国内の最終住所地の市町村に転出届を未提出の場合は、在外選挙人名簿に登録できません
【申請方法】
登録申請者本人または在留届に記載されている同居家族等が、その住所を選挙管轄する在外公館の領事窓口に直接申請します。申請書は在外公館に用意されたもの、もしくは総務省ホームページからダウンロードしたものを利用します。
【申請に必要な書類】
◆登録者申請者本人による申請の場合
1)在外選挙人名簿登録申請書
2)旅券
※事情により旅券が手元にない場合は、運転免許証、外国人登録証、滞在許可証等の日本国または居住国が発行した顔写真つきの身分証明書でも可
3)3か月以上同じ領事管轄区域に継続居住していることを確認できる書類(家屋の賃貸契約書、滞在許可証、外国人登録等)
※在留届を3か月以上前に出されている方は、別途の確認は不要です。
◆同居家族等による申請の場合
1)在外選挙人名簿登録申請書
2)申出書
※登録者本人の署名が必要です。
3)登録申請者本人の旅券
※事情により旅券が手元にない場合は、上記2)と同様です
4)登録者本人に代わって登録申請を行なう方自身の旅券
※旅券以外の身分証明書は認められません。
5)上記3)と同様に3カ月の継続居住を確認できる書類
【在外選挙人証の交付】
在外選挙人証の交付には、登録申請書が国内選挙管理委員会宛てに送付されてから約2カ月を要します。在外選挙人証は在外公館の領事窓口で直接受け取るほか、在外公館から自宅もしくは緊急連絡先宛ての郵送で受け取ることも可能です。
【選挙できる選挙区】
名簿登録された市区町村の属する選挙区。
【投票できる選挙】
衆・参比例代表選挙、衆議院小選挙区選挙および参議院選挙区選挙並びに次回の在外選挙以降に行われる補欠選挙・再選挙。
【投票方法】
在外選挙の投票方法は3つあり、在外選挙人証があれば下記いずれかの方法を選択できます。
◆在外公館投票
在外公館(日本大使館、総領事館、出張駐在官事務所等)で投票する方法です。在外選挙を実施しているどの在外公館でも投票できます。
◆郵便等投票
郵便や国際宅配便を使って、直接、日本国内の選挙管理委員会(選管)に投票用紙を送付する投票方法です。
◆日本国内における投票
選挙の時期に一時帰国した場合や、帰国後国内の選挙人名簿に登録されるまでの間(住民票作成後3カ月間)は、在外選挙人証を提示して日本国内で投票できます。
2021年11月現在、諸外国にみられるようなインターネット上での投票は、日本ではまだ行われていません。
書類を用意・郵送したり、投票所に行ったりしなくても投票できる日が待たれるところです。
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