海外でのお酒の楽しみ方
歓送迎会、花見、忘年会、新年会など、日本では職場やご近所同士の親睦を深めあい、打ち解けあう場として、お酒の席が重宝されています。では海外ではどうなのでしょうか。文化や法律などの違いから、海外ではお酒の楽しみ方が日本と異なることが多く、日本ではおなじみの光景も海外では非常識、ということも少なくありません。海外赴任で海外暮らしをスタートするうえで、海外ならではのお酒の楽しみ方も知っておきましょう。
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1. 欧米では飲みすぎはNG。お酌に回るような習慣もなし
日本では忘年会や歓送迎会のシーズンになると、酔いつぶれてしまった人を繁華街などで見かけることも少なくありません。しかし、欧米では、人前で酔っぱらうことは「自制心がない」とみなされることもあり、ビジネスの場では信頼も揺らぎかねません。飲みすぎには注意が必要です。
また、赴任先によりますが、欧米では仕事とプライベートの線引きが明確で、職場全体で飲み会を開くという習慣もあまりありません。お酒の席で部下が気を使って上司にお酌をするというような風習もなく、お酒は自分たちのペースでフランクに楽しむというスタイルが一般的です。日本のお酒の席で見られるような、女性がお酌に回るという習慣も一切ありません。
2. 中国や韓国では礼儀と気遣いが大切
一方、中国では、お酒の席を催したホスト側は、お客をもてなすためにお酒を率先して注ぎ、注いでもらった側はそのお酒を全部飲み干すことが基本的には礼儀とされています。しかし、注がれたお酒をすべて飲むのは難しいものです。「随意(自由に飲みましょう)」という表現を覚えておくと便利です。お酒が弱い場合は、前もってはっきり告げておくことが賢明です。
お隣の韓国は儒教の国であり、目上の人や年上の人を敬うことが大切にされています。お酒の席においても同様です。目上の人には日本と同じく上座に座ってもらい、目上の人よりも先にお酒に口をつけることも失礼にあたるとされています。また、お酒がグラスに残っているうちに注ぐことは、縁起が悪いとされていますのでご注意を。
3. 北米はお酒に対する規制が厳しく、公共の場所での飲酒は不可
日本ではお花見など公共の場所で飲むこともよしとされていますが、特にアメリカやカナダでは飲酒に対する規制が厳しく、郡や市の法律などによって公共の場所での飲酒は原則禁止されていることがほとんどです。公共の場所で飲んでいると罰金を科せられることもありますので、肝に銘じておきましょう。
また、お酒の販売に規制が厳しい国も多く、たとえばカナダでは州が許可を与えたお店でしかお酒の購入ができない地域があります。また、タイでは法律でお酒の販売時間に制限があります(11:00~14:00、17:00~24:00)。この時間以外にはお酒を買うことができなくなる店がほとんどです。
このように、海外ではお酒の楽しみ方やマナー、規制などが日本と異なりますので、海外赴任前にその国のお酒事情を理解し、スマートにお酒を楽しみましょう。
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