実家を賃貸に出す際の近隣トラブル8つの防止策

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│実家を賃貸に出す際の近隣トラブル8つの防止策

実家を賃貸に出す際、近隣トラブルは避けたい問題ですよね。トラブルを未然に防ぎ、安心して実家を賃貸に出すには、入居者の選定がポイントです。経済面、人物面をしっかり見極め、禁止事項などは契約書に盛り込みましょう。

この記事では上記を中心に実家を賃貸に出す際の近隣トラブルの防止策について詳しく解説していきます。

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1. 入居者審査を徹底する

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│入居者審査を徹底する

入居者審査とは、入居希望者が住むにあたり、ふさわしい人物かを判断することです。

支払い能力は問題なくても人物面で問題があれば近隣トラブルに発展する可能性もあります
このとき、貸主が直接審査をするのではなく、賃貸管理会社を通じて家賃保証会社などが審査をするのが一般的です。

1-1.信用調査

入居者の勤務先、勤続年数、年収、滞納歴の有無、年齢、人物像、家族構成などをチェックし、経済面や人物面に問題がないか確認します。この中で重視されるのは経済面ですが、職業などから生活習慣が昼夜逆な場合や楽器演奏など音を出す可能性があるかなど、多角的に調査します

1-2.賃貸管理会社での人物評価

入居希望者の応対態度など適切なマナーや生活様式であるか、入居者との窓口となる賃貸管理会社も近隣トラブルにならないか人物面を評価しています。
家族構成などを知ることで、大勢の人物が頻繁に出入りしたりして物件を傷つけたり騒音を出したりしなさそうかも確認しています。

入居申込があった段階でこのように事前調査を行うことで管理会社もリスクを下げられます。
貸主にとってもトラブルは困るものですが、賃貸管理会社も同様のため信用調査を行うことでトラブル防止に役立てましょう。

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2. 賃貸契約書の明確化

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│賃貸契約書の明確化

賃貸借契約書に「近隣居住者に迷惑を及ぼしてはいけない」という禁止事項を盛り込むことで近隣トラブルを抑制できます

2-1.禁止又は制限される行為を明記

近隣住民とのトラブルを避けるためには、騒音や実家及び実家周辺において近隣の住民及び通行人への迷惑行為、ペットの飼育などに関するルールが、賃貸管理会社が作る賃貸契約書に明記されているか確認し、入居者への説明と理解を得ることが重要です。
また、賃貸に出す前に実家の室内や壁の傷がどの程度か写真で記録します。これは退去時の原状回復で貸主のつけた傷を明確にできることから修繕費用請求時のトラブル防止になるからです。

2-2.ペナルティを設ける

ルール違反が発生した場合にどのようなペナルティがあるのかも明記しておくと効果的です
たとえば「物件及び周辺において近隣の住民及び通行人への著しく粗野又は乱暴な言動、または威勢を示すことにより不安を覚えさせてならない」のような条文を加え、注意喚起や警告をしても改善されなければ契約を解除できるという特約です。

3. 近隣住民への事前挨拶

実家を賃貸に出すことを、事前に近隣住民へ伝えましょう

見知らぬ人が出入りしていると不安になる方もいます。入居者に対して悪い印象を与えないためにも、賃貸に出すことを近隣住民へ知らせておきましょう。
近隣住民や町内会、管理組合の方々には、問題が発生した場合には早めに連絡してもらえるようお願いし、迅速な対応を心がけましょう。そのような状況を作ることで急な音や人の出入りに対する理解を得やすくなります。

4.入居者とのコミュニケーション

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│入居者とのコミュニケーション

定期的に物件を訪問し、入居者とコミュニケーションを取り、困っていることや要望などを聞くことで、信頼関係の構築につながりトラブルを未然に防ぐことができます。
同時に近隣住民へも問題がないか確認しておくことで、近隣トラブルを防げるでしょう。

ポイントはすぐに迷惑行為と決めつけず、双方からしっかり話を聞くことです

5. 賃貸管理会社の利用

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│賃貸管理会社の利用

実家を賃貸に出す際、今までお伝えしてきたことを一人で実施していくことに不安を感じているのではないでしょうか。

しかしこれらの不安は、賃貸管理会社を利用すれば解決できます。ここでは管理会社を利用することで得られるメリットと削減できる業務内容、選び方のポイントをご紹介します。

5-1.管理会社を利用するメリット

家を貸し出すと入居者対応などの「賃貸管理業務」が発生します。

賃貸管理業務は多岐に渡り、手間や時間もかかります。そのため賃貸管理会社を利用することで自身の負担を大幅に軽減できます。

また、トラブルに発展する前に迅速に対応してもらえるので入居者満足度が向上します。
管理委託手数料はかかりますが、確定申告時に費用計上できるため、節税につながります。
自分の手間が軽減できる上、節税にもつなげられるので管理会社を利用するメリットは大きいと言えるでしょう

代表的なメリット

  • 優良な借主を短期間で見つけられる
  • 賃貸管理に関わる手間・時間を削減できる
  • 入居者満足や入居率の向上
  • 管理委託手数料を経費計上できることで節税につながる
  • 賃貸管理に関わる悩みにアドバイス・提案を受けられる
  • 適切な入居審査が受けられ、家賃滞納などが防げる
  • 入居者対応をしなくて済む
  • 実家が遠方でも管理できる
  • 貸主を守る保証サービスやオプションサービスを利用できる

5-2.賃貸管理会社を利用することで削減できる管理業務

実家を賃貸に出す際に管理会社を利用することで削減できる業務内容を紹介します。

  • 家賃設定時の適正家賃の調査、提案
  • 入居者募集
  • 入居希望者の信用審査
  • 契約などの事務手続き
  • 入金管理
  • 入居者トラブルがあった際の対応
  • 解約時の敷金精算
  • 原状回復工事や修繕が必要な際の業者手配
  • リフォームが必要な際の要否の提案や費用シミュレーション

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5-3.管理会社選定の注意点と選定時のポイント

賃貸管理会社を利用する際の注意点は、管理手数料が発生することと、各社により業務内容が異なる点です。管理手数料は家賃に対しておよそ5~12%で、契約方法や物件の状態により違いが生じます。業務内容は管理会社の規模や考え方によって異なります。

一番の注意点は「安さだけで決めず、管理会社の業務範囲を確認すること」です。
また、管理会社を選定する際のポイントとして、以下のサービスが業務として扱っているか確認すると良いでしょう。

  • 適切な家賃設定と入居者の募集と内見時の立会い
  • 申込者の信用調査、契約時の事務手続き全般
  • 賃貸中に発生した場合のトラブル対応
  • 退去後の敷金精算、立会い、工事費負担の入居者との交渉
  • 貸主の負担を減らすことができる保証サービスと費用

あわせて

  • 貸主が対応しなければいけないリスクはどのようなものがあるか?
  • 管理会社との契約で契約期間の縛りや途中解約の違約金はあるか?

なども確認すると良いでしょう。

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管理会社に賃料査定を依頼し、査定額の違いとあわせてこれらを聞き、納得のいく回答をする賃貸管理会社を選ぶのが良いのではないでしょうか。1社では判断が難しいので3社くらいの管理会社を比較することをおすすめします

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6. 防音対策を施す

近隣トラブルの元となる騒音には、話し声や足音、テレビなどの生活音や給湯器、洗濯機使用時の設備音がありますが、近隣トラブルの防止策として有効なのは生活音の対策でしょう。これらの対策のポイントをまとめます。

壁・床・天井の防音

高額な費用が発生しますが、防音シート、防音材の設置、二重サッシの導入、遮音性の高い床材への変更など

窓・ドアの防音

予算がある場合は、防音サッシ、防音ドアの導入などが効果的です。

手軽に取りつけられるものとして、ある程度の音が吸収できる防音カーテン、隙間テープを使用することで、ドアの上下・サイドから音が漏れるのを防ぎ密閉性を高めます。

配管の防音

配管防音材の設置、排水音の静かな配管への変更などがあります。

防音対策の費用は、対策の範囲や使用する材料によって大きく異なります。
部分的な対策であれば数千円で済む場合もありますが、大規模な工事になると数百万円かかることもあります。適切な工事をするためには賃貸管理会社へ相談することをおすすめします。
賃貸管理会社に相談することで、賃料を踏まえて工事費用が回収できるような適切な提案が期待できるからです。必要のない改修工事は不要なので賃貸に出す必要最低限の工事に留めましょう

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7. ゴミ出しルール

実家を賃貸に出す際の近隣トラブル防止策│ゴミ出しルール

実家を賃貸に出す際、ごみの管理は思った以上にトラブルになりやすいポイントです。地域ごとにルールが異なったり、近隣住民との関係性に影響したりするため、しっかり対策しておくことが重要です。

7-1. ごみ出しのルールを明確にする

分別方法

自治体のHPから市区町村のごみ収集日・分別ルールをまとめた案内用紙を準備して具体的に説明し、常に確認できるように冷蔵庫などに貼ってもらいましょう。また、有料のゴミ袋や、色によって分別するルールがあればそれらも説明します。

ごみ出しの日時・場所

24時間ごみ出し可能な物件でない物件の場合は、ゴミ出しの日時や場所、ごみ置き場の場所を明確に伝えましょう。また、一戸建ての場合はガレージの前など回収する際に指定の位置があれば伝えておきましょう。

粗大ごみの処分方法

どのようなものが粗大ごみであるか、市区町村などが作成した案内や回収方法、粗大ごみに貼るシールの販売店などを説明しましょう。

7-2.ごみ出しトラブル防止の工夫

  • 賃貸契約書に「ごみ出しルールの遵守」を明記
  • できればゴミ箱(ふた付き)やネットを設置し カラス・猫対策をしておくと良いでしょう。
  • 前入居者のゴミが残らないように引き渡し前に確認・清掃

7-3.借主向けに渡すと安心なもの

  • 地域の「ごみ収集カレンダー」
  • ごみ分別ルール一覧
  • ごみ出し場所と出す時間
  • 注意事項(例:「夜中に出さない」「前夜21時以降は禁止」など)

8. ペットの制限

実家を賃貸に出すとき、ペットに関するトラブルは近隣との関係にも大きく影響します。とくに一戸建てや住宅密集地だと、鳴き声・におい・抜け毛などがトラブルに発展する可能性もあります。以下の点に注意してトラブルを未然に防ぎましょう。

8-1.ペット制限の明確化

ペット可物件は人気があり入居者募集時の門戸も広がりますが、近隣トラブルに発展するリスクもあるため、どのようなペットであれば問題ないかを契約書で明確にしておきます。

種類・大きさ・頭数の制限

  • 飼育可能なペットの種類(犬、猫、小動物など)や大きさを具体的に定める。
  • 小型犬でも警戒心が強く吠えやすいペットは制限するなどの対策も検討する。
  • 飼育可能なペットの頭数を制限する。多頭飼育は騒音や臭いの原因となることがあります。

具体的なイメージは以下の通りです。

>
【ペット飼育際して考えられる条件設定例】
具体例
種類制限 小型犬のみ/猫はNG/ケージ飼育のみOK
頭数制限 1匹まで/多頭飼い禁止
しつけ 無駄吠え対策済みであること/トイレのしつけができていること/定期的な掃除や脱臭の注意喚起
登録 ワクチン接種済証明書を提出/種類・名前を申告
修繕対応 ペットによる傷・臭い・破損は退去時に全額借主負担と契約書に明記

8-2.契約書への明記

特約事項としてペット飼育の可否を明記するとともに、上記のような項目を盛り込んだ誓約書を用意し、敷金として賃料の1か月分相当額を貸主に預け入れるものとするなど、取り決めをしても良いでしょう。

またペットによる汚れ、傷、においはすべて借主負担で原状回復することや、近隣住民とのトラブルが発生した場合に是正指導または契約解除となることがあるなどを追加することもできますが、細かくなり過ぎないよう賃貸管理会社の経験則も頼りにし相談しながら決めていくことをおすすめします

8-3.賃貸管理会社との連携

ペット可の物件の管理に慣れた賃貸管理会社に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。また、トラブル発生時の対応を賃貸管理会社に委託できるかも確認しましょう。

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9.まとめ

実家を賃貸に出す際の近隣トラブルの防止策は次のとおりです。

  • 入居者審査を徹底する
  • 賃貸契約書の明確化
  • 近隣住民への事前挨拶
  • 入居者とのコミュニケーション
  • 賃貸管理会社の利用
  • 防音対策を行う
  • ゴミ出しルールの共有
  • ペットの制限

上記をしっかり行うことで近隣住民とのトラブルを未然に防ぐことができます。

今回ご紹介した以外にも、水道管の劣化による設備故障など、細かいトラブルが発生することも考えられます。家の管理や借主対応、契約書の作成は専門的な賃貸管理会社に委託した方が安心です。

また、トラブル発生時の対応方法を管理会社に確認し、近隣住民に共有しておくことも有効になるでしょう。入居者と近隣住民の双方に配慮した運営を心がけることが、長期的に円滑な賃貸経営につながります。

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